英語のリスニング力がゼロから伸びる!家庭でできる3つの実践勉強法
― 英語が苦手な中高生の保護者にこそ知ってほしい、耳を育てる習慣とは ―
「うちの子、リスニングが本当にダメで…」
「英語の点数は読解はまあまあなのに、聞き取りだけ極端に低い」
このような悩みを抱える保護者の方は、決して少なくありません。
実際、英語のリスニング力というのは「授業だけ」では伸びづらい領域です。
しかし、リスニング力は“才能”ではなく、“訓練で伸びる力”です。
むしろ、正しい方法を知っていれば、「英語が苦手」な子どもでも
ゼロから大きく成績を上げるチャンスがある分野だとも言えます。
この記事では、英語のリスニングに苦手意識を持つ中高生の保護者に向けて、
✅ なぜリスニングができないのか
✅ どのような勉強法が“耳”を育てるのか
✅ 家庭でできる具体的なサポート法
について、わかりやすくお伝えしていきます。
■ なぜリスニングが苦手になるのか?
まず前提として、「聞き取れない」のには明確な理由があります。
それは、大きく分けて以下の3つです。
- 音に慣れていない(音声経験の不足)
- 英単語を「音」で覚えていない(視覚だけで覚えている)
- 聞き取るべき単語が、頭の中で即座に意味化できない
たとえば、「apple(りんご)」のような簡単な単語でも、
発音スピードが速くなり、前後の音が連結されると聞き取りづらくなるのです。
これを防ぐには、「聞き取る経験を積み、意味が自動で浮かぶ状態」に
“脳の回路”を鍛えていく必要があります。
■ 家庭でできる!リスニング力を育てる3つの勉強法
① シャドーイング:耳と口を同時に鍛える最強トレーニング
リスニング力を飛躍的に上げたいなら、まず取り入れたいのがシャドーイング。
これは「聞こえた英文を1~2語遅れで、真似して声に出す練習法」です。
たとえば、
“I want to be a doctor.”
と流れた音声に対して、
“I want to be a doctor.”
とほぼ同時に復唱していきます。
【ポイント】
- 最初は「1文」ずつ止めて練習し、慣れてきたら音声に続いて話す
- 教材は 中学英語レベルの簡単な文章から始める
- できれば 英文とスクリプト(文字)を両方使って練習
この方法は、耳での“音のパターン”の記憶と、口の運動を連動させるため、
実際のテストで「スッと聞こえる」感覚が生まれやすくなります。
② ディクテーション:聞いた音を紙に書き出す力
こちらも効果的なのがディクテーションです。
音声を聞き取りながら、一語ずつ書き取っていくトレーニングです。
音の聞き間違いや、「a」と「the」などの冠詞、過去形の“ed”など、
リスニングの落とし穴を“見える化”できます。
【家庭での活用法】
- スマホやタブレットで音声を止めながら一緒に確認する
- 聞き取れなかった箇所は「なぜ聞き取れなかったか」を一緒に分析する
ディクテーションは少し手間がかかりますが、1日5分でも継続すれば効果大です。
③ 「英語音声 × 映像」で耳を慣らす
意外と侮れないのが、「英語のアニメやニュースを英語音声で見る」こと。
特にNHKの「基礎英語」や、「ボイスチューブ(VoiceTube)」といった
学習用に編集された音声+字幕付きのコンテンツはおすすめです。
【保護者の関わり方】
- 一緒に見る習慣を作る(例えば、夕食後の10分)
- 子どもが笑ったり、反応した場面の英語を確認し、「今の何て言ったのかな?」と自然に声をかける
目的は「英語=勉強」ではなく、「英語=音として親しむ」体験を重ねること。
これは、語学の“臨界期”にある中高生には特に有効です。
■ よくある質問(Q&A)
Q. 単語を覚えてもリスニングで聞き取れません…
→ 「見て覚える単語」と「聞こえる単語」は違います。
聞きながら覚えることで、ようやく「音としての英語」が頭に入ってきます。
Q. スマホばかりで勉強に集中できません…
→ シャドーイングや映像学習はスマホを“学習端末”として活用できます。
勉強とスマホを対立させず、スマホ=勉強ツールと再定義することで、
モチベーションが変わることもあります。
■ おわりに:子どもの「耳」は、今が伸びどき
英語のリスニング力は、「いきなりできるようになる」ものではありません。
けれど、正しい方法で“耳の神経回路”を刺激し続ければ、確実に伸びていきます。
そして、それは家の中のほんの少しの時間でも、十分にスタートできるのです。
ぜひ今日から、
「5分だけ、シャドーイングしてみる?」
と声をかけてみてください。
その5分が、いつか英語への自信に変わり、
お子さまの未来をひらく力になるかもしれません。