不登校だった中1の子が、最終的に志望校に合格できた理由とは?
「うちの子、中学に入ってから学校に行けなくなってしまって…」
そんな声を、時々保護者の方から聞きます。
不登校は決して特別なことではなく、現在では中学生の15人に1人が経験していると言われています。特に中1のタイミングは、小学校から中学校への環境変化や人間関係の悩みが重なり、心身のバランスを崩しやすい時期でもあります。
今回は、実際に「中1で不登校になった子が、たった半年で志望校に合格した」事例をもとに、その背景にあった学習と心のサポート、家庭と塾の連携についてご紹介します。
不登校からの再スタートに必要な「3つの土台」
1. 心の安全基地を確保する
勉強を再開する前に、まず必要なのは「安心できる場所」です。
学校に行けなくなった背景には、友人関係のトラブルや過度なプレッシャー、環境の急な変化など、さまざまな要因があります。そうした中で、家庭や塾が「そのままの自分でいてもいい」と思える場所になることが大前提です。
実際、今回の事例では、週1回の面談からスタートし、「今日は何をやるか」を自分で選べるようにしました。学びに対する主導権を少しずつ戻すことで、本人の自己肯定感がゆっくりと回復していったのです。
2. 小さな成功体験の積み重ね
「やってもムダ」「勉強って意味あるの?」と感じている子どもに、いきなり教科書を開かせても逆効果です。
最初に取り組んだのは、1日10分の英単語練習と、5分の簡単な計算ドリル。たったそれだけでも「できた」と感じることが重要なのです。
実際に、
- 「1週間続けられた」
- 「前よりも覚えやすくなった」
- 「塾の小テストで正解できた」 などの小さな成功を一つずつ共有していきました。
このような達成感の積み重ねが、「もう少しやってみようかな」という気持ちにつながります。
3. 勉強の計画は“管理”でなく“伴走”
当塾では、不登校経験のある生徒には特に、「日々の勉強をどう管理するか」ではなく「どのように寄り添うか」を重視します。
たとえば、
- 毎週の学習スケジュールを一緒に立てる
- 進捗に合わせて計画を柔軟に変更する
- 不安なところはLINEでいつでも質問OK という体制を整え、「一人じゃない」と感じられる仕組みを構築しました。
こうした伴走型のサポートによって、学習に対する不安が和らぎ、徐々にペースを取り戻していったのです。
志望校合格までの半年間で行ったこと
この生徒の場合、6月から通塾を始め、翌年1月の効率高校入試で見事合格を勝ち取りました。半年間で実際に取り組んだ内容は以下の通りです。
- 学力診断テストで現状の把握
- 苦手科目に絞った優先順位の高い復習
- 過去問分析と“出そうな問題”の重点対策
特に注目すべきは「完璧を目指さず、合格点を確実に取る」という発想の転換でした。
不登校の期間がある場合、全範囲をカバーするのは非現実的です。だからこそ、“合格に必要な力”に絞り、最短ルートで結果を出す戦略が功を奏しました。
保護者ができる最大のサポートとは?
この事例で、保護者の方が一貫して意識していたのは、
- 「無理に学校に戻さない」
- 「本人のタイミングを尊重する」
- 「頑張ったことをすぐ言葉にする」
というスタンスでした。
子どもにとって“信じて見守ってくれる存在”がいるというだけで、精神的な安定感は大きく変わります。
まとめ:不登校=不利ではない
不登校であることは、確かに簡単な状況ではありません。しかし、正しいアプローチとサポートがあれば、半年という短期間でも結果を出すことは可能です。
重要なのは、「学び方を変えること」と「子どもの力を信じること」。
当塾では無料相談も随時受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。