成績が伸びる子の家には“声かけの習慣”がある
有利ゼミナール― 家庭でできる、学力アップの最強コミュニケーション ―
「うちの子、どうして勉強しないのかしら…」
「成績が下がってきてるのに、全然焦っていない様子」
「言えば言うほど、やる気をなくしている気がする…」
中学生・高校生の子どもを育てているお母さま方から、よくこのような悩みの声を伺います。
そして、多くの保護者が次のような疑問を抱えていることでしょう。
「家庭での“声かけ”で、成績や学力って本当に伸びるの？」
結論から申し上げます。答えは「YES」です。
ただし、「正しい声かけ」ができれば、の話です。
この記事では、家庭内での声かけが学力に与える影響について、心理学や教育現場の知見に基づきつつ、すぐに実践できる5つの声かけフレーズとその効果的なタイミングをご紹介します。
なぜ「家庭での声かけ」が子どもの成績に影響するのか？
✔️ “勉強は自分のため”という自律的動機づけに影響
人は「やらされ感」があると、意欲が下がります。
これは中高生でも同じです。
「勉強しなさい」「またスマホ？」といった言葉は、子どもの“内発的動機”を削るリスクが高いのです。
一方で、家庭での適切な声かけは、子どもの中に
- 「自分で選んで取り組んでいる」
- 「自分の成長に意味がある」
という感覚を芽生えさせます。
これが、学習を“習慣”として定着させる原動力になります。
成績が伸びる子の家庭に共通する“声かけの習慣”
教育心理学の研究や、実際の進学塾での指導を通じて見えてきたのは、学力が伸びる子どもの家庭には、必ず“日常的な良い声かけ”があるという事実です。
以下に、実際に効果があったとされる5つの声かけとその意図を解説します。
① 「今日はどんなことを学校でやったの？」
この問いかけは、子どもにアウトプット（説明）する機会を与えるためのものです。
勉強内容を“誰かに話す”だけで、理解度や記憶の定着は一気に高まります。
「話すこと＝復習」になるのです。
📌ポイント：
「何点だった？」と結果を聞くより、「どんなことを学んだの？」と過程に注目することが大切です。
② 「それ、どうやって考えたの？」
この一言には、思考過程を言語化するトレーニング効果があります。
- 自分の考え方を人に伝える
- 論理を順序立てて説明する
- 答えではなくプロセスに価値を置く
これらは、テストだけでなく、将来の面接・発表・論述力にもつながる重要なスキルです。
③ 「頑張ったね。どこが大変だった？」
「えらいね」「すごいね」だけでは、子どもは「褒められるためにやる」ようになってしまいます。
一方、「大変だったこと」「苦労したポイント」に寄り添うことで、
「自分の努力を理解してくれている」
という深い共感と安心感が生まれ、学習継続へのエネルギーになります。
④ 「何か手伝えることある？」
親として何かしてあげたい気持ちは山々。でも、いきなり問題に口を出すのはNG。
まずは**「必要なら手を貸すよ」というスタンス**で接することが、子どもの「自立」を支える鍵になります。
⑤ 「昨日よりちょっとできるようになったね」
成績という“結果”よりも、「昨日より今日」という**“成長”に焦点を当てた言葉**が、自己肯定感を高めます。
勉強の過程で見せる小さな変化に気づき、言葉にして伝える。
これこそが、親子の信頼関係と学力向上の土台になります。
声かけのタイミングも大切です
✅ 良いタイミング
- 学校から帰ってきた直後
- 勉強が終わった後にリラックスしているとき
- 模試・定期テストの後（点数よりも努力へのフィードバック）
❌ 避けたいタイミング
- イライラしているとき
- 勉強を始める前に急かすような声かけ
- 成績が悪かった直後に結果ばかりを責める言葉
“何を言うか”と同じくらい、“いつ言うか”が効果を左右します。
保護者自身が“安心して見守れる環境”を整える
保護者の不安が強いと、つい声かけが「管理」「指導」になりがちです。
でも、子どもにとって必要なのは、安心して自分のペースで努力できる空間です。
保護者の方には、次のようなサポートをおすすめします：
- 子どもの学習環境を整える（スマホ・テレビとの距離感）
- 模試や学校の資料を一緒に確認して、状況を共有する
- 勉強以外の時間も「あなたの存在を大切にしているよ」と伝える
おわりに：「子どもの成績を伸ばす魔法」は、家庭にある
塾に通う、参考書を買う、オンライン講座を受ける。
どれも大切なことですが、成績の土台は“家庭の中でのやり取り”から始まっています。
一言で心が軽くなったり、やる気が戻ったり、信頼が育まれたり。
親の声は、思っている以上に子どもの心の中で大きな力を持っています。
今日からでも遅くありません。
「正しい声かけ」を、まず一つだけ取り入れてみてください。
その積み重ねが、未来を変える学力の“種”になるはずです。
