志望校に逆転合格する生徒の特徴の話

2023年11月23日 2023年11月24日

有利ゼミナール

志望校に逆転合格する生徒には共通する特徴があります。

ただし、その特徴は必要条件です。十分条件ではありません。
つまり、逆転合格するためにはその特徴が必須ではあるが、その特徴を備えさえすれば必ず逆転合格できるわけではないという話です。

その特徴とはズバリ「勉強習慣と勉強方法が確立できている」です。

言うまでもなく、この両者は勉強効率を高める上で非常に重要です。
そしてそれを受験勉強の様な長期的な話で考える場合、その重要さはより大きなものとなります。

実際に私が担当した生徒の話ですが、高校３年生の４月から指導を始め、京都大学に合格した生徒がいます。
入塾時にはとても京都大学に合格できる成績ではありませんでした。
しかし生徒に必要な勉強方法を一緒に考え、塾内での指導と家庭学習のフォローをがっつり行ったところ、秋ごろから一気に成績を伸ばし、見事京都大学に合格してくれました。

もちろんその生徒が勉強習慣をしっかり身に付けてくれたおかげではあるのですが、正しい勉強方法をしっかり習慣化することで、志望校に逆転合格できる良い例だと思います。

勉強習慣の確立の大切さ改めて意識していただくため以下で、
・勉強習慣を確立するメリット
・勉強習慣を確立するコツ
についてそれぞれまとめていきます。

勉強習慣を確立するメリット

勉強習慣を確立することのメリットは複数ありますが、その中でも受験や成績向上に資するものとしては次の３点が大きいと考えます。

①勉強時間を積み重ねられる
②勉強が苦ではなくなる
③集中力が増す

「①勉強時間を積み重ねられる」について、当然の話ではあるものの改めて習慣化ができていな状態と比較すると、その効果の大きさに驚かされることがあります。毎日２時間勉強する生徒と、３日に一回１時間の勉強をする生徒では、１か月で約50時間の開きがあります。50時間あれば、例えば過去問演習を見直し込みで25科目分解くことができるでしょう。一か月でこれだけ差がつくわけですから、それが１年、２年となるとその差は非常に大きなものになります。

「②勉強が苦ではなくなる」について、特に受験対策においては勉強期間が長期に及びます。その中で勉強をずっと苦に感じながら継続していると、どこかで勉強にブレーキがかかったり、そうでなくても大きなストレスを抱えることになります。そこで勉強を、"歯磨きの様に日常の中に自然に存在する習慣"とすることができれば、大きな苦痛を感じることもなく、それにより生じる問題も回避できます。

「③集中力が増す」について、集中力は、集中に入るまでの早さ・集中の深さ・集中の継続時間の３つに分けることができますが、ここでは集中に入るまでの早さについて考えてみます。勉強を習慣化できていない場合、集中モードに入るまでに時間がかかり、その間に別の事に気が散ってせっかく勉強時間を確保したのに結局ほとんど勉強できなかったという様なことがよく起こります。逆に習慣化できれば、当たり前のようにスッと一瞬で集中モードに入ることができます。この差は、同じ勉強時間を確保した場合でも、その間の学習量に大きく影響します。

以上の様な面で、勉強習慣を確立するだけでも、大きなメリットを得られると言えます。

勉強習慣を確立するコツ

「勉強習慣を確立するコツ」でweb検索を行うと、様々なコツを知ることができます。
どれも効果的だとは思いますが、全部を一度に真似するのは中々大変です。

ここでは、最もおすすめなコツをたった一つだけお伝えします。
これから勉強習慣を確立したいと考えている方は、まずはこれだけを意識してください。

勉強習慣確立のコツ
それは、「最初は目標を小さく設定し、毎日絶対に同じ時間に勉強を始める」ことです。

小さな目標とは、例えば「５分だけ英単語を覚える」とか「数学の問題を１問だけ解く」といったレベルで大丈夫です。
ただし、必ず毎日同じ時間にスタートしてください。例えば20時に勉強すると決めたら何があってもそうするわけです。

そしてこれを最低３週間は続けてください。
ロンドン大学の健康心理学者Phillippa Lally氏の研究によると、新しく始めたことが習慣化するまでに18日～66日かかるという結果が出ています。

最初は、一回の勉強量を増やすことよりも、継続することを最重視し、継続できるようになってきたら、その後は量を少しずつ増やしていきましょう。

自分に合った勉強方法を自力で見つけるのは難しい

「自分に合った勉強方法」を見つけることは自力では非常に難しいです。というのが世の中には様々な勉強法がありますが、その多くは肯定派と否定派にわかります。つまりある勉強方法は、ある人にとっては非常に効果的ですが、別の誰かにとってはそうではないということです。

例えば、
・音読勉強法
・隙間時間の活用
・計画を立てる
・etc…
といった方法がおすすめされていることもあれば、逆に否定されることもあります。

また英会話の勉強法について、「海外に行け派」と「海外経験不要派」が意見を戦わせているのを見たこともあります。

では、自分にあった勉強法を見つけるにはどうすれば良いのでしょうか。

自分に最適なものを見つけるには様々な勉強方法を試して試行錯誤の上で見つけることができますが、一つ一つ試しているとどうしても時間がかかってしまいます。

それを回避し、できるだけ早いうちに自分にあった勉強方法を見つけるには、教師や塾講師に意見を聞いてみることがおすすめです。というのも教師・講師は、指導をする中で様々な勉強方法に出会いますし、多くの生徒がどのような勉強をしその結果どうなったのかを見て来ているため、どの生徒にどの勉強法が合うのかを判断しやすい立場にいるからです。

少なくとも、一度教師や塾講師に勉強法について相談してみるのは良い試みだと思います。

最後に、万能の勉強法が有るのか無いのかについての答えはここでは控えますが、多くの生徒が実績を出している勉強法としておすすめしたいものを一つ紹介します。

それは「目標に合わせて参考書を選び、その参考書を一冊完璧に仕上げる」ことです。
この方法は複数の記事で紹介される勉強法であり、目新しいものではありません。
そしてこの記事でも紹介した、京都大学へ逆転合格した生徒を含め、私が担当した生徒もこの方法で成果を出しています。