「集中力を鍛えたければ運動をしろ」という話:運動と脳①

皆様は「勉強や受験に有利な脳とはどんな脳か」と聞かれて、どのようなことを思い浮かべるでしょうか。

・長時間勉強しても集中が切れない脳
・短い時間で多くのことを記憶できる脳
・解法をその場で思い付ける発想力のある脳
・とにかくIQが高い脳


といった脳がすぐに浮かぶところでしょうか。
もしくはメンタル面に目を向けるなら、

・勉強を嫌がらずすぐに机に向けるモチベーションの高い脳
・日々のストレスに余裕で耐えられるストレス耐性を持った脳

といった脳を思い浮かべるかもしれません。

そして、れらの脳は全て運動によって育てることができると聞いたら、皆さんはどう思うでしょうか。

運動と脳の関係について、近年ではどんどん新しい事実がわかってきています。
それにより、運動によって脳の本当に様々な機能が向上できることがわかってきました。

脳の機能の向上は、勉強を頑張る生徒にとってももちろん有益な話であるため、このブログでも扱っていきたいと思います。
今日はその中でも、「運動と集中力の関係」についてまとめていきます。
※運動と脳の他の機能との関係については、また別の記事を改めて書きます。

運動で集中力が上がる話

運動の魅力的な効果の一つが「集中力向上」です。

私たちの体は、運動をするとドーパミンの分泌が促進されます。

このドーパミンには、周りの雑音を消し、本当に必要なことに意識を集中させてくれるる効果があります。

実際、研究でも運動により集中力が高まることがわかっているのでご紹介いたします。

運動と集中力に関する研究結果

次の2つのグループについて、それぞれ集中力のテスト(エリクセン・フランカー課題)を行いました。

グループ①45分のウォーキングを週3回実施
グループ②軽めのストレッチやヨガを週3回実施

最初にテストをしてから上記の運動を続けてもらい、半年後に再度テストを行ったところ、グループ①の方が集中力が向上していることがわかりました。

集中力が向上したポイントは心拍数です。
心拍数の上がる運動を行うことで、より多くのドーパミンが放出されるそうです。

そして、そのドーパミンの効果により、集中力が向上したというわけです。

集中力アップに効果的な運動メニュー

メニュー:ランニングを朝に30分程度を行う

結論としては上のメニューを継続することで高い集中力を得られます。
また詳細は別の記事で書きますが、記憶力やモチベーションの向上にもこのメニューは有効です。
この通りに実行するのは大変だと思いますが、少しでも近いメニューを行うことでも近い効果を得られます。なので、これが難しいという場合はこの半分でもいいので取り組んでみましょう!

このメニューのポイントは次の通りです。

ポイント
①ランニング
心拍数があがることでドーパミンが放出される。そのため、ウォーキングよりもランニングの方が効果的。

②朝の運動
集中力アップの効果は数時間続く。一般的に集中力が必要なのは夜よりも昼間のため、朝に運動することで集中力アップの恩恵を受けられる。

③(可能なら)30分継続
少しの運動でもしないよりマシだが、十分な効果を得るためには30分以上継続した方が良いというデータがある。

今回のブログ記事出典

今日のブログ内容の出典を明らかにしておきます。
出典は「運動脳 アンデシュ・ハンセン著」です。

著者はスウェーデンの名門医科大学を卒業後にストックホルム商科大学でMBAを取得した精神科医です。「運動脳」の前作である「スマホ脳」という書籍は人口わずか1000万人のスウェーデンでなんと60万部も売れています。

そんな著者が書いた「運動脳」。
この本で主張されていることは、まさに脳(あるいは能力)を鍛えるには運動をしようということです。

そしてその根拠として、脳科学についての数多くの論文や最新の研究を等々を引用しています。
おすすめの本なのでぜひご覧ください。

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